どうも、望月です。
今回初めて、映画館で観た映画について取り上げます。
今回は、映画「青くて痛くて脆い」について
お話します。
「青くて痛くて脆い」は住野よるの小説を原作としている
2020年公開の青春映画です。
住野よるさんは「君の膵臓を食べたい」で知られていますね
(こちらも、映画化されています)
望月は、まだ観ていないので、観たらブログにあげます。
吉沢亮さんと杉咲花さんが主演で
キャスト的にはキラキラした青春映画っぽいんですが
観てみると、屈折したような青春ものという感じでした。
また、いろんな見方ができる映画だなと思いました。
それでは、あらすじから参ります。
「青くて痛くて脆い」のあらすじ
楓が寿乃に出会う
大学生になった田端楓(吉沢亮)は
新学期早々
受けている授業で先生に意見を述べる秋好寿乃(杉咲花)に出会います。
寿乃は先生に対し、「みんなが一斉に銃を下せば、戦争が無くなり平和になる」などの
先生の意見と対立する理想論を語り、講義室で一際目立っていました。
楓は、「人に不用意に近づかない事」
「誰かの意見に反する意見をできるだけ口にしない事」を
信条にしており、
反対の意見を述べる寿乃が何となく気になったのです。
授業が終わり、しばらく席に座って俯いている寿乃を
じっと見て講義室から出ていこうとしますが、
ふと、寿乃が顔を見上げ、楓のいる方向を見たので、
楓は逃げるようにして講義室から出ていきました。
それから、楓が学食でご飯を食べていると
寿乃に「同じ授業受けてたよね?」
と話しかけられます。
楓は、信条である不用意に人に近づかないように
当たり障りのない応対をしていました。
寿乃に話しかけられるのを嫌がっていました。
が、寿乃はことあるごとに楓に話しかけます。
寿乃と「モアイ」を創設する
あるとき、寿乃が「入りたいサークルがないんだよなぁ」と悩みを
楓に話したら、
楓が、「そんな悩んでるなら自分で作ればいいじゃん。」とぶっきらぼうに言います。
それに寿乃は「そっか、その手があったか」と思い、
楓にサークルを作る手伝いをしてほしいと言います。
楓はあまり乗り気ではなかったのですが、渋々手伝うことに。
そして、活動内容も何も考えていなかった寿乃は
たまたま楓が着ていたTシャツにモアイ像のマークがあったことから
名前を「モアイ」にしようと提案します。
「モアイ」を壊してやる
時が経って、3年後
楓は就職活動が上手く行き、内定ももらってひと段落していました。
ある日、友人の前川董介(岡山天音)も内定をもらい
内定祝いで一緒に飲もうと居酒屋で飲んでいました。
すると、大勢の学生集団がビジネスマンらしき人と来店して、接待のようなことをしていました。
学生の就職支援を目的としたサークルの集まりのようでした。
楓と董介は
「ああいう集団、苦手だよな。」
と言い合っていましたが、楓が董介に
「あの集団壊してやりたい」と口をこぼします。
董介は最初驚きましたが、途中からそのことに同意します。
楓が壊してやりたいといったその集団のサークルは
楓がいたときとは大きく姿を変えた「モアイ」だったのです。
「モアイ」の変化
寿乃と楓が立ち上げたときの「モアイ」は
フリースクールなどにボランティアや災害ボランティアの活動をしていて
楓が目立つのが嫌いと言っていたことから
寿乃は「じゃ、秘密結社ってことにしよう」と目立つことなくひっそりと
活動していました。
ある日、楓と寿乃は大学院生であった脇坂(柄本佑)と出会い、
アドバイスを受け、モアイは参加する人数もだんだん増えていき
サークルの方向性も変わり、
次第に、楓は「モアイ」に寄り付かなくなってしまいました。
楓は変わり果ててしまった「モアイ」を元に戻すために楓は董介に
「モアイ」を作ったことを打ち明けます。
そして、楓はもう一人の創設者である秋好寿乃はもういないことを言います。
「モアイ」に潜入する楓と董介
こうして、楓と董介は
壊す手段を考えるうちに、
まずは、モアイのイベントに参加し、
そこから不正なことやスキャンダルになるようなことがないか
探り、告発するという作戦に出ました。
2人は、董介のゼミの後輩で「モアイ」の幽霊部員だったポンちゃん(本名は本田朝美)(松本穂香)の協力で
「モアイ」のイベントに参加します。
そこで、ある重大な秘密を握ります。
ラスト
モアイの不正が明らかになり、寿乃は「モアイ」を解散すると
会見で言いました。
楓は、お望み通りモアイが壊れたのですが、気分が晴れないのです。
やがて、楓は寿乃をひどく傷つけてしまったことを自覚し、
謝ろうとしても、許してくれないだろうと思います。
あの会見のとき以降、寿乃と会うことはなく
卒業して社会人になった楓は後輩から
大学に来てほしいと言われます。
行ってみると、そこにはかつて楓のバイトの後輩だった子が
寿乃に感化され、「モアイ」の後継団体を作っていて、楓の望み通り
ひっそりと活動していました。
その展示があるから来てといわれ、楓は展示を見ていきます。
そして、スクリーンのところで映像が流れており
そこにはモアイで活動していたころの寿乃の姿が映っていました。
楓はハッとしました。
そして、大学を出ようとしたら、外で寿乃らしき人が歩いていました。
楓は、今まで何も言えずに、自分で勝手に傷ついていたことを思い出し、
今度は、面と向かってちゃんと傷ついてやろうと
寿乃には許してはもらえないだろうが
それでもいいと
楓は寿乃に声をかけるところで映画は終わります。
「青くて痛くて脆い」の感想
この映画は「秋好寿乃はもういない」ということが重要なカギ
楓が「秋好寿乃はもういない」と話します。
劇中では死んだって言ってます。
でもこれ、本当に死んだわけではないのです。
これが、この映画、もとい、原作小説の
ミステリー要素です。
楓と董介が参加した「モアイ」のイベントで
「モアイ」の方向性を変えた張本人である今の代表が出てきます。
それは秋好寿乃なのです。
あれ、いないんじゃなかったのと思えますが、
寿乃は、楓の意図を汲んで秘密結社としながら世界を変えたいという思いがあったにも関わらず
やがて、大きな就活支援のグループとして世界を変えるという思いから離れた活動をしていることから
実は、(あの頃の、世界を変えたいと言っていた)秋好寿乃はもういない
という意味なのです。
死んだと言っていたのに、いるので
えっ!?
ってなりましたけど、
イベントで登場した寿乃を
見てすぐに、僕は
「あっ、以前の寿乃が死んだ。寿乃は変わってしまったんだなぁ」とピンときました。
終盤の楓の目つきが怖い
モアイでは代表と交換した連絡先を会社に垂れ流し、就職活動についてのメールを送っていることを知った楓は、
それを、SNSで告発して、モアイの代表である寿乃が
緊急会見をしようとしている会場の講義室に先に行きます。
そして、寿乃がやってきて、楓は今まで思ったことを秋吉にすべてぶつけるのですが
そのときの楓演じる吉沢亮さんの目つきがやばいです。
秋吉に対して憎しみを持っているので、憎しみや恨みの目つきなんですね。
何かもう殺意も感じ取れるようなものでした。
目で人を殺せるんじゃないかと思うほどに怖かったです。
でも、不思議と吉沢亮さんがイケメンからなのか
ずっと見てられます(笑)
完全な悪とは無縁の映画
この映画には誰が見ても悪人とかいう人はいないですし、それを懲らしめるようなストーリーではありません。
なので、そういった勧善懲悪ものとは違う楽しみ方ができます。
ただ、勧善懲悪ものが好きな人にはモヤモヤしてしまう可能性がある映画です。
本当に「青くて痛くて脆い」のは誰なのか
映画のタイトルにもなっている「青くて痛くて脆い」
観ていると、最初は寿乃のことなのかと思います。
ただ一人、理想論を語るのは青くて痛いですね。
でも、終盤になると
本当に「青くて痛くて脆い」のは楓だと分かります。
楓は、目立ちたくなかった「モアイ」がだんだん変わっていて
寿乃に「思うことがあれば言っていいからね」と言われたにも関わらず
分かってくれるだろうと
察してくれるだろうと何も言わないでいたら
楓の望まない方向に行ってしまって、
寿乃が自分を捨てたと思い、「モアイ」を元に戻したくて壊したいと思う
本当に「青くて痛くて脆い」です。
確かに、楓の思う気持ちも分かります。
自分を好きでいてくれるなら察せよ、分かってくれよと。
でも、寿乃がその後、「言ってくれなきゃわからない」と言うのですが、
正論ですね。
社会で生きていくにおいて口に出して伝えないといけないのは重要ですからね。
主題歌はBLUE ENCOUNTの「ユメミグサ」
「青くて痛くて脆い」の主題歌は
4人組ロックバンド・BLUE ENCOUNTの「ユメミグサ」です。
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